基礎科 全員で立体週間!

デッサンにおいて、物を立体的に捉えるという力は不可欠なものですが、

その力を養うのに一番の近道は立体の制作を行うことです!

 

基礎科では年間で1課題、志望専攻を超えて全員で立体に取り組みます!(ビギナーコース以外)

基礎科に在籍している今だからこそ、どの科の生徒にも体験しておいてほしいということでこのカリキュラムを組んでいます。

 

「そっくり模刻」   任意に選んだモノをそっくりに石粉粘土と絵の具にて彩色模刻

「キャラクター粘土」 自分の選んだ2次元キャラクターを水粘土にて立体制作

(上記どちらかを選択)

 

日々受験の為のデッサンなどに取り組んでいると「制作に没頭する」「楽しくて時間を忘れる」「自分の作ったものを見てもらいたい」といった小さい頃にものをつくる時に感じたような感覚が薄れてくることはないでしょうか?

この課題は自分の趣味性、嗜好性と実技制作の接点を作ることで、普段の実技反復で忘れてしまいがちな、意欲や完成への強い執着心などを呼び覚ますという目的を持っています。
一見遊びの要素の強い課題ですが、実はその中に普段の実技で必要な要素が詰め込まれているのです!

では、その制作風景をご紹介しましょう。

 

「そっくり模刻」

 

石粉粘土でベースの形を作っていきます。
この粘土は乾燥し固くなると、彫刻刀などで彫って作業することもできます。
細かい作業が続くので皆さんマイペースで制作。

道具も各自工夫をしています。

質感の差も大事ですね。

 

石粉粘土で形をつくった上に彩色をしていきます。

そっくりの色を作るのも、よい混色の勉強になります。

 

 

完成!講評会!

本物と作り物を見分けられますか?

思わず間違えて食べてしまいそう。。。

教員室に置いておいたら本物と間違えてしまった先生がいたのは内緒です。。。

 

 

「キャラクター粘土」

初日に初めて水粘土に触れる人に向けてデザインコース・工芸コース担当の講師が、粘土の練り方や道具の使い方、基本的なテクニックのレクチャーをしました。

 

きれいな曲面の作り方もデモストしましたよ!

レクチャーの後は、通常は立体課題を行わない日本画コースや油画コースも混ざってみんなで制作です!

 

 

なかなかいい張りの曲面ができていますね!

 

今年も彫刻コース担当の怪獣アーティスト!浅井先生がオリジナルキャラクーを一緒に制作してくれました!
毎年恒例になりましたね!

超真剣な眼差し

 

 

 

 

 

凄い!! 迫力ありますね!!!

 

皆さんもとっても集中して制作していました。
自分の選んだお気に入りのキャラクターだと、拘りがいがありますね!
二次元のものを立体化するには、制作者の創作による補完が必要になったりします。
そこが腕の見せ所!

どのような視点を持つか(モチーフ選択)・実現への工夫(カット・トリミング)・立体視(デッサン力)・技術・執着心・完成への意欲 など、この課題に必要とされる要素はそのまま多くの受験課題に必要とされる要素と重なります。
それらの要素を楽しみながら、没頭しながら体験できたのではないでしょうか。

同じモチベーションでこれから受験に向かっていけば、きっと乗り越えていけるはず!!!

2019年9月29日(日)〔基礎科