こんにちは、基礎科です。
一学期に続き、平日3日・日曜の両クラスにて着彩体験授業を開催しました!
基礎科では、2019年度より従来のデッサンを中心とする1課題体験入学に加え、各専攻コース専門の特別体験入学を行なっていますが、この着彩体験授業は基礎科日本画コースが担当する授業となります。勿論、日本画専攻志望以外の人でも参加可能です。花が好きな人、デザインや工芸志望で平面構成で出題される花を上手くなりたい人など、花を描くのが上手くなりたい美大志望の高校1、2年生ならどなたでも参加することができます。
体験参加者と共に講師が描きながら具体的な指導をしています。
花の選び方〜水切り(切り花を延命させる為に水揚げを良くするための処置)、アングル(描くときに観るモチーフ(花)の角度など)、構図、最初のあたりや鉛筆の種類の選択などなど。
講師が一緒に同じ工程を制作、先導しながら解説をしていきますので、初めて実技に取り組む人、初めて水彩に取り組む人、初めて花を描く人でも安心の授業になります。
平日クラスでは松橋先生が導入してくれました!
副教材として制作工程解説プリントなども用意しています。
始める前に様々な種類の花のレクチャー。
種類によって見方や捉え方、制作の進め方も変わってきます。
参加者各自、多めに注文してある薔薇から自分の描きたい一本を選びます。
花弁の開き具合や色などを見ながら吟味しますよ。
よい花を選ぶところから制作は始まっています。
描くまえに「水切り」をしてあげます。
日本画や工芸、デザイン志望の人は、モチーフで花を扱うことが多いので知っておくとよいですね!
これを行うと切り花の持ちが良くなります。
最初に先生が着彩のためのデッサンの導入を実演して見せます。
最初はB系の鉛筆で柔らかくあたりを取っていきますよ、そちらの方が紙を傷めにくく直しやすいですね。
画面に大体の位置を描いてとっていき、画面全体の構図や花のプロポーションの確認をします。
描き出し導入です。少ない手数ですが、薔薇らしさや光・陰影、空間が同時に見えてきています。
さすがです!!!
時々、加筆指導も!
主役の花の描写は勿論、少ない手数の葉などは、陰影や空間を表現するための絵の具の濃淡などもとても参考になります。
日曜クラスでは藝大在学中の百武先生がデモストしてくれました!
透明水彩絵具による彩色なので、紙の白を意識しながら色を重ねて進めていきます。
紙の白地を味方に絵具の発色を活かしたり、濃いめに溶いて敢えて紙の地を押さえ込んだり。
モチーフが自然物の場合は、自然な色合いを表現する為に混色の仕方もとても重要になってきます。
混色することで敢えて彩度(鮮やかさ)を落として自然な色を作ったりもします。
日曜体験は1日制作のため時間が短いのですが、百武先生、指導の合間に仕上げてくれました!
平日と日曜、両デモスト作品。
純粋な観察による制作ですが、それぞれ描き手による表現の違いが興味深いですね。それでも両作品共ガチッと押さえられている肝所は共通しています。
その共通しているところこそが、重要な先ずは学ぶべきポイントと思います。
皆さんは、その大事なポイントを見つけられましたか?
参加者の皆さん、初心者とは思えないほど充実した画面になっていました!
表現を学習していく段階としては、真似ぶ(まねぶ(学ぶ))こともステップアップに繋がると考えています。
基礎科の体験授業は、普段の授業の雰囲気や実技導入、指導を体験することができます。
今回着彩体験の様子をご紹介しましたが、日本画コースでは通常授業でよく見られる指導風景です。どのタイミング・時期で入学されても個別に最初の基本的なことから丁寧に指導しております。
初めてでも安心ですよ!経験など関係ありません。誰にでも最初はあります。
やってみたいという気持ちがあったらぜひお越しください。
基礎科のスタッフがしっかりサポートいたします。
この秋から夢に向かって始めて見ませんか?
2019年9月28日(土)〔基礎科〕