基礎科です。
冬季講習会最初のターム、前期Ⅰ・Ⅱが終わりました。
各コースで良い作品が出ましたのでご紹介します。
◯ビギナーデッサンコース
これから実技に取り組む人や初心者に向けた入門コースです。
先ずは少ないモチーフをB3サイズの画面に時間をかけてしっかりと描くことで基礎を学びます。
カボチャとテニスボール
全体的な光の方向性を捉えた上でカボチャの種や皮の模様、テニスボールの毛のフサフサ感といった細部の質を描写することができています。しっかりと黒を置けていることで、遠くからでも目を引きつけるような作品に仕上げられています。
描写が自然で良い作品に仕上げられたと思います。カボチャの皮の暗さ（黒さ）に対しての果肉の色味がよく観察できています。明るい固有色の中で面の変化や明暗を捉える描写が上手です。
アルミホイルの描写がとても良いです。大きな面の変化が捉えられているため遠目の印象が良いです。近づいて見てみても細かい写り込みや反射を追えているので説得力があります。
モチーフの質を細部まで根気強く観察できていると思います。特に練炭は、上面の光があたって若干光沢を帯びた様子や欠けた角、立面の暗さなど様々な箇所の描写が行き届いています。
固有色と質が大きく異なるモチーフでしたが、どれも自然な観察ができています。炭にしっかりと色が乗せられていることでアルミホイルとみかん（の色が）が溶け合うことなく差をつけての描写ができています。
◯日本画コース
静物着彩写生
ポインセチアの明暗差を上手く捉えています！とっている形もキレイです。
ポインセチアが上手く描写できています！良い描きっぷりです！
全体のバランスがとれていて印象が良いですね！細かいビー玉まで気合が入っています。
絵具のたっぷりとした塗りが良いですね！全体感が上手くでています。
◯油画コース
デッサン
モチーフの固さや動き、感触に注目し面白い構成ができています。描写している部分と線による表現の混在も魅力的です。
しっとりとした墨使いが良いです。光の扱い方や、後ろの椅子の表現などから静かな空間までも感じさせる作品です。
ガッチリとして重厚な雰囲気が感じられる強い作品です。白菜の生命を感じさせる葉脈と台に映り込む光の冷たさの対比が良いですね。
絵の中に自ら光源を作り実際には無い影を描くことで何か物語を感じさせる仕上がりになりました。墨も豊かですね。
静物油彩
物の質感の違いが豊かな絵具の使い方で表現できていますね、構図や色も美しく印象が良いです。
よく見ると牛骨の穴が、物憂げな人物になっており、不思議な物語を想起させる作品。
描写も巧みです。
画面構成が面白く、色彩も明快で気持ちのいい作品、ザクロの描写が素晴らしいですね。
これが油彩1枚目とのこと、すごい！
こちらも油彩1枚目。画面上での色、線、形の入り方が面白いですね、未熟なところはありますが、それを補う良さがあります。牛骨が水を飲んでいるようにも見えます。
不思議な世界観の絵画。絵具の厚みや透明度などを使い分け、扱いが巧みで、図の入り方も魅力的ですね。
見せ方をかなり狙った作品。牛骨の裏側の描写が良いですね、作者は皮を剥いたレモンを持参し観察して描きました。
熱意が感じられて良いですね！
年内も残り一週間となりましたが、集中して制作していきましょう！
この後も中期２・後期と冬季講習会は続きます！
これからのお申し込みでも参加できるコースあります。
定員締め切り等の申し込み状況は↓で確認できます。
2021年12月24日(金)〔基礎科〕