前回の基礎科ブログでも軽く触れられてましたが、物作りをする時は作家の熱い想いの詰まった「主観的眼差し」と、冷静な「客観的眼差し」を使い分けながら制作しています。
基礎科の課題もこの2つを大切にしていて、前回は主観的眼差しが強い「自画像」デッサン。そして今回は客観的眼差しを鍛える「ヤシの実」デッサンです。
入試の試験会場となる美大のアトリエ同様に、すいどーばたのアトリエも蛍光灯がたくさん付いていて、1つのモチーフに様々な方向から光が当たっています。「えぇ〜っ、どっちからの光〜?」って感じです。コンビニみたい。
しかし光の方向が定まらないと立体感はなかなか表現できません。そこで、目の前のモチーフを観察しつつ、1番強い光を決定していきます。モチーフの明暗が分かり易い光や、モチーフの特徴的な部分を照らす光を選ぶといいと思います。
その時、ちょっと席から立ってモチーフを真上から観察し、1番に決めた光によってできるモチーフの影(台に落ちる影)を強めしたエスキース(下図)を描いてみるといいです。かなり頭がスッキリしてデッサンし易くなります。
基礎科の夏期講習に「夜間ビギナー」コースがあります。
今回のヤシの実課題のように少ないモチーフを描きながら、デッサンの基礎で大切なポイントを学んでいくコースです。志望の科が未定な生徒さんはもちろん、志望の科が決まっていても初めてデッサンを学ぶ生徒さんには大変お薦めのコースです。まだ受験には時間がありますから、焦らずにゆっくり基礎を固めていって下さい♪
平日ビギナーコースからいい作品が仕上がってます。
「お気に入り私物デッサン」
2020年7月7日(火)〔基礎科〕