こんにちは!基礎科です。
すいどーばたといえば彫刻科が強いでおなじみ!ですが・・・もちろん基礎科の彫刻コースもしっかりやっています。
夏季講習会の今日基礎科彫刻コース受講のみんなは模刻課題に取り組みました、モチーフはこちら。
アバタのヴィーナス。模刻課題では小さめの像ですがアバタが作れればなんでも作れるようになる、とかつて言われていたくらい勉強になる形や構造がたくさんの像です。
もちろん基礎科なので、芯棒の作り方からレクチャーしてひとつずつ実感を持ちながら制作を進めていけるように初日の今日は指導しましたよ◎
で!今日はそんな模刻制作についての大切なポイントをひとつご紹介。
模刻はそっくりに似せて作ることで勉強になる課題なので、当然モチーフに似ているかが大切なポイントになります。
で、やっぱり似てるかどうかって話になると・・・
またまたやっぱり顔、目鼻口が似ているか、みたいなところが一番大事に思えますよね。
なので顔を一生懸命作るんだけど、完成すると全然似てない・・・みたいなこと、これもまた多く発生するんですよね。
なんでだよこんなに頑張ったのに・・・と思うんですよ僕も山のように思いました。
もうふざけるなとしか思えない。絶対何かがおかしい。間違ってる。
そう。
間違ってるんですよ見方が・・・!
ガーン
ほら!
もう一度像をみてみましょう。
よく先生が離れて確認しよう、とデッサンの時も塑像の時も言ってますよね。まあ一応言っている通りにしてみましょう。で・・・
正中線を追ってみます。ほらみてください、全体で傾きが結構あるのがわかるかと思います。
これによって像自体に動きがつけられていることがわかりますね。
で、また全体像に戻ってみると左右で差が生まれていることがわかります。向かって右側が首から頭へ伸びていて、左側が頭と首が付け根でぶつかるようなフォルムになっているように見えませんか?
そうみると粘土をどういう凹凸でつけていけばいいか、なんとなーく、見えてきません??
目鼻口を作るだけが像に似せていく、てことではないのかも。
じゃあほら、他の位置でもみてみましょう。
おお、なんか、法則性が見える気がする・・・!!!
というわけで今日は離れてみるとどんなオトクポイントがあるのか実感してもらったこともあり、みんな素晴らしい制作風景になっていました!
隣の日本画コースのエリアまで離れて比較したりもしていました。
迷惑かからなければ部屋の端から端までが制作空間です、素晴らしいよーその意気だ!
今日の午前中の仕事です。
うん、みんなアバタの全体像を捉えようとしっかり仕事しています、サイコー!
明日の講評が楽しみです!
今回書き手の浅井は制作でいわゆるデッサン力が表面的にも生かされるような作品を制作しているので、
紹介したものの捉え方とかを学べたこと、自分で見つけられるようになったことは受験勉強で学んだ大きな財産の一つだな〜と思います。
立体が把握できれば、イラストでもフィギュアでも活かせますしね。
少なくとも大学での彫刻科は技術を磨くというより、それらを持って自分が何を作るか選択していくための場所なので大学に入る前にどれだけの腕をつけられるか、その経験を通して自分をどう把握できるか、という時間を過ごすことができるのはとても潤沢な経験になると思います。
みんなそれぞれいい夏に、そしてちょっと美大や彫刻が気になっている人がいたら、その疼きに気持ちを任せて試しに足を運んでみるのも大アリだと思います。
そんな感じで明日は基礎科各コース講評です。みんないい経験がたくさんできますように!
2019年8月2日(金)〔基礎科〕