蒸し風呂のように暑い日々が続いていますね。さて、今回基礎科でみんなが取り組んだ専門課題とは、各専攻コース独自の課題のことです。油画コースは静物油彩、彫刻コースは粘土塑造、日本画コースは静物着彩、デザインコースと工芸コースは平面構成に取り組みました。すいどーばた基礎科では、高校1、2年生のうちから本格的な専門課題に取り組んでいくことができます!
優しい眼差しで見守るコーチン(にわとり)。実際に生き物を連れてきて塑像ができるのも大型予備校ならでは。
先生方の華麗なデモンストレーションを交えつつスタートしました!
道具の使い方から最後の仕上げまで、全ての行程を見せてくれます。どんどん見てどんどん盗んでください!
最後の追い上げ!!みんなのエネルギーすごい!!日差しより熱い!
デモンストレーションも佳境を迎えています。明度計画・仕事を進める順番・細かな筆遣いなど、プロセスからも完成画面からも見習いたいところが沢山あります!
デザイン・家原先生のデモスト。固有色の差をしっかり出しつつ、硬さと柔らかさ、透ける質感と反射する表面の対比の丁寧な観察が映えていますね。画面から離れる頻度も参考になります。
日本画・中島先生のデモスト。透明感のある瓶を三本というとても難易度の高いモチーフを、的確に必要な場所を拾って描写しています。
生徒の皆さんからもどしどし良作が来ました来ましたー!!紹介していきます!
彫刻科、コーチンの塑造。重心を見極めて立てる芯棒。嘴から尾羽までのカーブから生まれる、骨と筋肉の緊張と弛緩。それが羽毛を通してどう見えるか。接地の佇まい。まだ課題はあるかもしれませんが優秀な出だしではないでしょうか!
油画科から3点あります。課題文は「何かを一つだけ浮かせて静物を描きなさい」。この一枚では卓上の鏡を天井まで浮遊させ、それを下から覗き込んだ視点で構成。鏡の特性を活かして生まれた奇妙な構図が鑑賞者の眼を引きつけます!余白をキャンバス地にするという描写の仕方もこれから発展させていきたいですね。
「牛骨の大きさ」が浮いているという設定。モノだけではなくコトにまでアンテナ張ってていいですねー。こんなにいろんな絵具の使い方をしてますがまだ油絵1枚目!素晴らしいスタートです。
水中で物が自然に浮遊している様子。平面的な描写と量感を持った描写の対比アリ、絵具の厚みをエグいぐらい変えてます。見どころ満載。
ビギナーデッサンコースからは7点。
黒いビニール質に反射した白い布が非常にきれいに見えます!反射という現象を最大限強調していて魅力的です。
角材と袋の干渉がよく観察されています!
パンパンに張った袋のシワ、それに沿った白の反射と黒の固有色がきれいに見えますね!奥に伸びていく形の角材の接地がしっかりキメてあるのも非常にいいです。
俯瞰視点になると接地面が見えづらく難しいですが、良い戦いをしています!白布の微妙なトーンまで追えています。
左を大きく切った構図。ゴミ袋の持つ奇妙な形が抽出され、パキパキとした描写も相まって抽象画のように見えます。
奥の角材がきつい角度がついていて難しかったと思いますが、頑張ってキワを追えています。反射感もいいですね。
袋の接地の右側から左側へ、微妙に変化する黒の溜まりをしっかり追えています。角材との干渉もキワまで追えています!
デッサンコースからは3点。
非常に中間トーンが豊かですね。黒いカラスと白いものの差はもちろん出しつつ、白いシャツ・台の布・後ろの衝立の間でも光の状況によって変化する調子が丁寧に捉えられていてびっくりします。
見上げた視点と逆光感が素直に魅力になっています。逆光だと自分が思ったより実はのっている鉛筆の仕事量が少なくなりがちですが、この作品はそこも自然にクリアできていていいですね!
画面の隅から隅までの丁寧な観察と仕事が非常に好感を持てます。反射面に映り込んだ蛍光灯まできっちりキメつつ全体で見たときのバランスをとる。難しいですがかなりうまくいっているんじゃないでしょうか。
デザイン工芸コースからも3点。
背景の白地の見え方がすっきりしていて清潔感のある画面になっていますね。モチーフの描写も自然な色味できれいです!
モチーフのねずみ花火に合うようなきれいな背景色が選べていますね!配色センスが光る作品に仕上がっています。
大胆にパースをつけた作品です。段ボールとねずみ花火の扱いが面白いです!
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いよいよ来週8月2日からは、夏季講習会中期のタームが始まります!
基礎科の講習会では毎課題で、初めて実技に取り組む人向けに用具画材の説明から課題導入までを丁寧に行っています。
これから始める人も安心です。
これからのお申し込みでも参加すできるタームがあります。
進路に迷っている人は、是非参加して実技を体験してみてください!スタッフ一同お待ちしております!