※2025年は準備中です
M.Nさん
合格大学:
東京藝術大学 工芸科
多摩美術大学 工芸科
出身校 :都立総合芸術高等学校
『自分と向き合うこと』
私は中学生の時に美大に進むことを決めて高校は美術科のあるところに進学しました。
浪人生活が始まってからは高校含めずっと心の中にあった「自分は人並みになるために人一倍頑張らなければいけない」という気持ちと、比較的美術を早く習い始めたのにも関わらず周りに追いつけなくなる焦りと、自分の成長の遅さにもかなりメンタルが落ち込み、気が休まらず体調を崩すことが多かったです。
そんな中、「楽しいからもっと上手になりたい」
「頑張れることがあるのが幸せ」そう言って制作に励む友人達の姿に心を打たれ、最初の頃に思っていた、純粋に自分の好きなことだからもっと頑張りたいという初心を忘れていたことに気がつくことが出来ました。そこからメンタルを安定させる為にも他人と比べず、もっと自分と向き合う事を意識するようになりました。
今まで自分を認めてあげることが得意では無かったけれど、先生方に相談に乗って頂きながら、自分の「できた」を見つけ認めてあげること、(ここでの「できた」は他人と比較しない)そこから得意を知り、伸ばして行くことを意識し、自分の好きな事と向き合う時間も大切しながら最後の方は比較的落ち着いて過ごすことができました。
また課題では、
・こなしてきた課題数では追いつけなくても一つ一つ加筆などで納得のいく自分なりの正解を見つける
・「焦っている時の自分の作業の癖」を把握する⇒無意識に良くない方向へ進んでいる時に気がつき、冷静に判断できる材料にする
ことを意識していました。
描き方が安定してきたのは最後の1週間ぐらいになってからで、かなりギリギリだったけれど当日まで諦めないことが大切だと実感しました。
浪人中大変なこともあったけれど、続けてこれたのは自分で選んだ道だからだと思います。
自分だけは最後まで自分自身の味方でいてあげることを、これからも忘れないように頑張って行きたいです。
技術面、メンタル面共に支えてくださった先生方、共に切磋琢磨し合えた友達、画塾に通わせてくれた両親、関わってくれた全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。
私は本当にに恵まれた環境で学ぶことが出来たと思います。
ありがとうございました。
K.Jさん
合格大学:
東京藝術大学 工芸科
出身校 :九段中等教育学校
『自分との闘い』
中学三年生の頃に友達から美大受験というものを教えてもらい、もともと美術が好きで普通科の学校で同級生のように勉強することが苦痛だったこともあり、美大をぼんやりと目指し始めました。しかし夜間部に通いだして間もなく、楽しいからと始めたにも関わらず無気力でサボり癖があったために良い作品が作れず、評価されないことにまた気を落とすという悪循環に陥りました。
今思えば成長したと感じる作品や自分自身で好きだと思える作品を作れたのはいつも、どんなに気が乗らなくても朝から予備校に行き、上手くいかずに投げ出したくなってもなんとか最後まで粘って完成させることができた時です。辛くてもあの頃にもっと踏ん張って周りのように努力を続けていたら、間違いなく今の自分の力になっていたはずなのにと後悔しますし、きっとこの先も後悔し続けると思います。
時間は人一倍かかりましたが、親身になってくださった先生方のおかげでゆっくりじっくり力をつけ、二浪に入ってようやく制作が楽しいという実感が湧くようになりました。不器用でほとんどは上手く形に出来ませんでしたが、それからは自分自身の好きという感情に集中して制作に取り組みました。
課題に真正面から向き合うことができず、二浪の最後には毎日のように自分は美術なんか向いていないんじゃないかと思い悩むような、山も谷も壁も崖もあった受験生活でしたが、自分の内側に目を向け、やりたいこと好きなことを意識できるようになったという意味で二年間の浪人生活はとても有意義だったと感じます。
関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。
K.Aさん
合格大学:
東京藝術大学 工芸科
出身校 :都立国立高校
『自分の好きを貫いて!』
どばたの特徴はなんと言っても工芸科の人数が多い所です。
一年間どばたに通って、人数が多いが故のメリットとデメリット両方があると感じたので両方を挙げてみます。
まずメリットですが、一番は刺激を貰えることです。同世代の人が描いた物は参作より実感をもって参考になるし、高いイメージを持つことで、自分ももっと上手くなりたいというやる気が湧くと思います。現役時代に工芸科志望がほぼ一人という状況にあった私には、これが一番新鮮でした。また、実際の受験とほぼ同じレベルの中で自分の作品を評価して貰えるので、客観的な位置を把握することも出来ました。
デメリットとしては、どうしても人と比べて焦ってしまうという事です。あの人は同い年なのにいつも上位だとか、あの日は毎日残って描いているだとか、一度焦り出すと本当に苦しくなってしまいます。これも人が多いからこそです。なので、ありきたりですが人とでは無く前回の自分と比べて成長できているか、という所から軸を外さないよう心を強くもつ事は必要だと思います。
私は最後まで技術力や安定感でトップレベルに達する事は出来ませんでした。でも、自分の作品が一番好きです。本番では自分の美意識しか信じられるものは無いんだよ、という先生の言葉が印象に残っています。人にはそれぞれの成長速度や体力やキャパシティがあって、だから、ただ自分の好きと向き合うしか出来る事はないんだと思います。そして、それが届いた事が私が合格出来た唯一の理由だと思います。
最後になりますが、絶対伝わるから好きにやりなと背中を押してくれる先生方がどばたにはいるし、そのおかげでめげずに頑張れました。本当にありがとうございました!
H.Kさん
合格大学:
東京藝術大学 工芸科
多摩美術大学 工芸科
出身校 :総合芸術高校
『楽しむことを大切に』
私はもともと絵を描くことが好きでしたが、初めは単なる趣味に過ぎませんでした。東京藝術大学の存在を知ったのは小学生のとき。当時通っていた絵画教室の先生が藝大出身だったことがきっかけでした。それ以来、藝大に憧れを抱くようになり、美術系の高校へ進学しました。高校では主に絵画を学んでいましたが、ずっと立体作品への興味も持ち続けていました。
その影響もあり、一浪のときに工芸科へ転科。しかし、一浪目は一次試験を通過するも二次試験で大失敗。二浪目はまさかの一次落ちでした。周りよりも長く美術を学んできたのになかなか結果を出せない自分が嫌いで、浪人生活は苦しく感じました。さらに、美術系高校出身ということもあり、先に合格し、美大・藝大生として活躍する同期の姿を見るたび、憧れと悔しさが入り混じりました。
そんな中、これが最後と決めた三浪目では、何よりも「楽しむこと」を大切にすると決めました。やりたいことをやる。自分の「好き」をより明確にするために夏にはグループ展に参加し、受験課題をこなしながら自主制作にも励みました。そのおかげで、予備校での受験作品の評価が悪くてもあまり落ち込まなくなり、本番の試験でも「楽しむこと」を意識して制作に取り組めました。
そして迎えた合格発表。ようやく掴んだ合格でした。振り返ると、「楽しむこと」が受験においても自分にとって大切な軸だったと感じます。そして、それはこれから始まる大学生活でも変わらず持ち続けるべき姿勢なのだと思います。
最後に、長い浪人生活の中で支えてくれた家族や友人、すいどーばたの先生方には心から感謝しています。ありがとうございました。
K.Aさん
合格大学:
東京藝術大学 工芸科
出身校 :共立女子高等学校
『冷静にちゃんといつも通り』
私が藝大を目指しちゃんと受験対策を始めたのは高3の夜間部からでした。現役は入直でもC゜に行くか行かないかというぐらいデッサンが苦手で、本番は石膏を黒い布との差で白いものと意識しすぎて描き込めず浅く終わり、一次を通過することは出来ませんでした。すぐに気持ちを切り替えた1浪はたまにBに行くかなぐらいで基本的に3課題全てC゜ぐらい。夏期講習で掴んだ描き方でデッサンが好きになり、ずっと得意だった平面に悩むようになりました。好きな色や表現はあるけれど、その好きを構成やテーマにうまく落とし込むことが出来ず苦しかったです。
そんな受験時代の精神面の支えはジャンプ作品の某バレーボール漫画で、登場人物の考え方や言葉が私に刺さるものが多く、落ち込んだ時はよく主題歌を聴いたり好きなシーンを見返したりして乗り切っていました。
今自分が出来ること、改善すべきことを講評を通して理解し、チェック項目を作ることで上手く3課題の調子を直前に持っていくことが出来たので、本番は自分でも不思議なぐらい冷静で、何がきても出されたものをやるだけと心に刻み、焦ることもなく程よい緊張感でいつも通りちゃんと制作することが出来たのが一番大きかったのかなと思っています。悔いの残らないように、大胆にやっちゃえー!と思いながら鮮やかな平面を制作したのを覚えています。
私がここまで成長することが出来たのは先生方が私を理解して親身に向き合ってくださったお陰です。先生方や助手さんの温かさは私の心の支えになっており、とても心地よくこの環境にいることが出来て本当に良かったなと深く感じています。本当にありがとうございました!