こんにちは!基礎科です。
先日まで高崎で行われていた基礎科主任のK先生の個展に行ってきました!
本日のブログは個展の様子をお届けしたいと思います。
会場全体の様子です。
今回の個展は群馬県旧六合村(中之条町)に滞在、リサーチしその地に遺された民具や物語から読み解き紡いだ作品群と、2021〜2023に制作し発表した群馬鉄山にまつわる「黒金巡る旅」シリーズの作品群の再構成による展示です。
筆者が気になった作品をピックアップして紹介します!
アルミを打ち出して作られた椿が綺麗です。組み合わせられている徳利やお猪口の柄が面白かったです。
ここからは「黒金巡る旅」シリーズの作品群です。
影が美しいです。
このシリーズは、鉱山跡地に湧く酸性の温泉水に茂り、鉄を生成する不思議な苔であるチャツボミゴケをモチーフに制作されています。チャツボミゴケは細胞の形が六角形をしており、そこからインスパイアされナットを使用しているそうです。
旧六合村(中之条町)は現在は美しい里山となっていますが、かつて群馬鉄山と呼ばれ沢山の人で賑わっており、最盛期には釜石に次ぐ産出量を誇った鉄鉱石は敗戦後の日本の復興の礎となっていたそうです。
展示会場では、村の当時を知るご年配の方々へインタビューを重ねた記録動画も見ることが出来ました。
産業における都市と村落の関係や歴史、人類と鉄について作者が思いを馳せながら制作されたインスタレーション作品は、ハンマーで叩かれたナットの潰された生々しい痕跡に作家の手仕事が熱く感じられます。
一つ一つ違うナットの表情が素敵です。
ゆらゆらしながら登ったり降りたり・・・ずっと見ていられます。
筆者が訪れたこの日はK先生が在廊していたので、作品についてのお話を色々聞くことができました。動画アーカイブでのインタビューの裏話などは非常に興味深かったです。
こちらの個展は終了してしまったのですが、皆様も気になる展示にはぜひ足を運んでみてくださいね。
2024年9月30日(月)〔基礎科〕