こんにちは!基礎科油画コースです。冬季講習が終わり3学期が始まりました。
寒い日が続きますが、油画コースは静物デッサン特訓に燃えています。良い作品が数点出ましたので紹介します!
モチーフは円錐形のミラーシート、石膏の球体と頭蓋骨、黒のリボンです。
中央に大きく空いた空間が気持ちの良い作品です!色の使い方が上手く、グレーの色幅があるのでその場の光や空気感まで伝わってきますね。頭蓋骨の映り込みが魅力的です。丁寧に炭を扱えていて素晴らしいです。
暗い背景やチラッと見える頭蓋骨の目が独特な雰囲気を醸し出している作品。ミラーシートの写り込みや骨のひび割れなど、細かい質感の観察ができています。何より、画面の色面の分かれ方がいいですね!
モチーフを純粋に観察して描いたことがよく伝わる良いデッサン。頭蓋骨が何かを見つめている様で、その視線の先、画面外に何があるのか気になります。デッサン初心者だと聞いてびっくり。今後が期待されます!
ミラーシートの写り込みの黒い色面がカッコいいですね。逆に石膏の球体は紙の白で表現されています。よく見るとリボンが透けていたり、細かい観察もよく出来ていますね。背景の流し方も巧みです。
3学期になって、冬季講習の成果が出たのか全体的に色が綺麗でした。しかし勝負はこれから!構成力と描写力を鍛えて、さらに密度のある作品を作りましょう!
2課題目は、モチーフと手を入れた構成デッサンです。モチーフは、ワイングラスとストローと鏡が配布されました。🍷
モチーフを持った時に感じる重さや冷たさを感じる一枚です。
白黒グレーをハッキリと分け、狙った仕事をしているので、シンプルかつ大胆で見やすいです。器の部分は色味だけで描き切っていたり、対照的に底は輪郭で見せたりする仕事の差別化が良いですね🧊
鏡を利用してさりげなく様々な方向から見せる工夫をしていますね。
光の設定がしっかりしているので見やすいです。光の影響を利用して床面や、鏡に映る虚像と実像をしっかり描き切れているのが好感が持てます。🥤
手前の像だけ見るとワイングラスの持ち手が描かれていない違和感を感じますが、床に置かれた鏡を見ると指の後ろに回っていたことがわかります。絵全体にトリックを散りばめられている感覚が面白いです。🍸
ワイングラス=液体を注ぐもの、という認識からさりげなく水面の輝きなどの現象を取り入れて構成しているのが良いと思います。
手や机などのモチーフも美しく描こうという意識が感じられます。縁やハジの書き込みが良いです。🕯
シンプルな構図ですが、鑑賞者にどう見てほしいかという狙いが統一されて完成まで持って行けたので、一つ一つに熱量が感じられて見応えがあります。指の描き込みも背景に馴染ませるところとワイングラスの輪郭を包む温度感が良いです。🐥
サラッと淡白に描かれているところと力強く描かれたタッチの差がリズミカルで心地良い一枚です。
木炭の良さを生かせて描けています。手の描き込みとワイングラスの描き込みの熱量が意識的に分けられているのが良いと思います。🍔
手の描きっぷりがピカイチですね。大きく手を入れた構図ですがワイングラスの形状を利用して歪んだシルエットにしたりコントラストを高めて描くことで平坦な絵になることを避け、独創的で大胆な作品になっています。紙の白を光として扱えているのが美しいですね。⛷
静かに落ち着いたタッチで描かれていることで、モチーフのサイズ感や質感にリアリティが持てます。
ストローの色や形がしっかり見える形で描かれている絵が少なかったので、目に留まりました。柔らかいストローが曲がっていく質感をメインに見せる着眼点が面白いです。🍤
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どの作品も自分なりの着眼点を発見し、それらを最大限に美しく、面白く見せれるか創意工夫している良作でした。💌
木炭という素材は柔らかいものなので、温かみのあるものや滑らかな質感のモチーフは簡単に描けます。
反対に硬い素材のものや薄い素材は、ただ描くのではなく仕事量を控えめに形をしっかり取ることや、光を利用してモチーフらしさの出る現象を引き出していけると良いと思います。🍸🍶🍻🍾💓