基礎科 冬季講習会後期の専門課題優秀作品(日本画・デザイン・工芸篇)

基礎科です。
年明け1月4日から始まった冬季講習会後期が1月7日で終了しました!
6日には東京に2018年以来の大雪警報が出たりと印象深い講習会となりました。

学院から池袋駅に向かう帰り道がいつもとは違う景色に

 

後期の2課題目は専門課題でした。
専門課題とは、各専攻コース独自の課題のことです。
(油画コースは静物油彩、彫刻コースは粘土塑造、日本画コースは水彩による静物着彩、デザインコースと工芸コースは色彩構成や立体構成など。すいどーばた基礎科では高校1、2年生のうちから本格的な専門課題に取り組んでいくことができます。)

冬季講習会後期は最後のタームですが、初めて実技に取り組む人が沢山参加されました。
基礎科では何時ものように、そのような皆さんに向けてデモスト交えた実技導入のレクチャーを行いました!
(講習会以外の平常授業でもそのようにやっていますので何時から入学されても安心です)

 

◯日本画コース

鳥の剥製の着彩に取り組みました!

 

講師による導入デモストです。
彩色に入る前の鉛筆デッサンをどれくらいするのか?最初の彩色の入りなども分かりますね

 

生徒の優秀作品をご紹介しましょう。
(モチーフは生徒自身で組んで配置しています)

 

際の仕事が丁寧で物がしっかり見えてきます。銀杏の葉一つ一つの置き方にもこだわっています。

 

フクロウが可愛く描けています。剥製は表情や骨格の意識が描くときのポイントになってきます。

 

筆のタッチがかっこいい!ラムネ瓶に少し銀杏が映り込んでいるなど細部にまで気が利いています。

 

絵の具のたっぷりとした塗りが魅力的!難しい角度の机ですが、ちゃんと意識して全体を見れています。

 

少し形は甘いけれど、それぞれの質感にあったタッチができ始めています。光も明快ですね。

 

実際に置いてあったものはこんな感じだったというのが強く伝わる、それらしい特徴や雰囲気が出始めています!

 

 

◯デザインコース、工芸コース

色彩構成に取り組みました!

こちらでも最初に初心者に向けて色彩レクチャーや用具の使い方、基本的な技術をデモストを交えて導入しました。

使用する水性絵具アクリルガッシュは、溶く水分量の調整が大事になってきます。
それらの説明兼ねての平塗りや溝引きのデモストが虎に!

 

特に目立った生徒作品をご紹介しましょう。

赤、白、水色による、国旗のような象徴的な構成が目を惹きます! 左に向かって飛んでいくような羽や模様の配置も格好いいですし、ねじれた布の表現も魅力的です。目立つ構成の組み方と、モチーフの特徴の拾い方のバランスが良いです。

 

イラストがポップで素敵です! みかんのオレンジ色と、イラストのカーキと藍色が響き合っていて、見ていて楽しい画面です。ベタ塗りや線の仕事も丁寧で、完成度が高いですね。

 

みかんの断面の瑞々しい表現が綺麗ですね! 自然にたゆたっている布も、主役のみかんへスムーズに視線を誘導する役割を果たしており、上手く構成された画面になっています。

 

みかんのオレンジ色が綺麗! 白い背景の影響も考慮された色選びが為されていて、清潔感のある画面です。布の陰の色も、単純なグレーではなく少し温かみのある色が使われており、優れた色彩感覚が伺えます。

 

様々な布の模様が、画面に豊富な印象を与えていますね! 微妙に後ろが透けているのが、布らしさに繋がると同時に、画面全体の前後の空間性を分かりやすくしてもいます。

 

白布と滲み模様の布の違いが素敵です。布の隙間を黒くすることで、みかんのシルエットの見え方が複雑で魅力的になっています。布のシワや、切れ端の糸などを丁寧に観察して拾っているのもポイントが高いです!

 

みかんの皮の内側の、繊細で雅な模様が見る人に印象を残す画面ですね!  右上のみかんも、大きく描写していながら、大きな立体感と繊細な質感の表現を両立させています。

 

雪の結晶のような模様と、剥いたみかんのシルエットのリンクが綺麗な雰囲気を醸し出していますね!それぞれの色選びも絶妙で、冬らしい冷たさが伝わってきます。

 

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基礎科は1月8日から3学期が始まっています。
次の専門課題週間は2月になりますが、この経験を次に活かして欲しいと思います!

 

2022年1月9日(日)〔基礎科