こんにちは、基礎科です。
以前このブログで制作過程を紹介しました「そっくり模刻」の採点講評会を一学期最終日に行ないました。採点というと講師が行う場合がほとんですが、今回は生徒も採点に参加。生徒、講師全員で作品をよーく見て、どれが一番そっくりに出来たか、一人3票づつを持って採点をしました。
みんな食い入るように見ています。制作した作品と元のモチーフを織り交ぜてディスプレイしているので、しっかり見ないと、どれが本物かわからないのです。
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採点の後、講評会を行ないました。モチーフ(主にお菓子)の造形上の特徴を講師が熱く語るという普段とはひと味違った講評会になりました。真剣に語りつつも笑みがこぼれます。
そして、採点の結果最優秀賞に輝いた作品がこちらです。皆さんどっちが本物かわかりますか?
モチーフのセレクトに意外性があり、着色に入ってからも彫り込みを追加したりと、追求する姿勢が作品に説得力を生みました。特に椎茸の描写は、お湯で戻した時の歯ごたえまで想像させる出来でした。そして「スープ濃いでしょ!」というプレゼンテーションにもコミカルさがあり、着眼、観察、追求、見せ方と、この課題で必要なすべての面で高いレベルを感じさせる作品でした。
こちらが優秀賞。こちらもどれが本物で、どれがつくったものか判別が非常に困難な作品でした。
クレープクッキーの表面にココアクリームがコーティングされた微妙な凹凸を、徹底的に追い込んで再現しています。ココアクリームからクッキー部が透けるような透けないような、絶妙な色合いもよく合わせてこれました。画像では見えない裏面のココアクリームがクッキー部から一段下がってから面を形成する表情もよく再現されていました。見えないところも手抜きなし!
最優秀賞と優秀賞の作者には画材券の授与がありました。
最優秀賞、優秀賞とは別に各先生から個人賞もありました。嬉しい!
そっくり模刻の採点講評の会の後、すいどーばたの基礎科出身でこの春に東京芸大に現役合格を果たした先輩方を招いての合格者座談会を行い、一学期が終了しました。
夏季講習会、そして二学期も、実技の楽しさ、厳しさ、そして上達していく喜びを伝えていきたいと思っています。
2015年7月13日(月)〔基礎科〕