こんにちは、基礎科です!
すいどーばたではこれはすごい!みんなの参考になるぞー!ていうデッサンや着彩などの実技作品を預からせていただく慣わしが昔からあります。生徒にとってはちょっとスター気分を味わえる機会だったりしますね。
また、その中からさらに秀でていると判断されたものは実技をパンフレットやポスターに使用するために本撮影されて、最終的にその実技は買取されてすいどーばたの参考作品室にアーカイブされたりします。(原則として基礎科では買取は行っておらず、全作品返却としています)
今日はそんな最近の預かり作品を紹介したいと思いまーす!まずは油画コースの油彩から!
今回のモチーフは光の色の配色が特徴的で見たものをそのまま描き切るだけでも力強い絵画作品になるモチーフでしたが、やはり作者本人がどこに焦点を当て制作しているかによって十人十色な作品が沢山出ました。
まずはこちらの作品、モチーフ台の机上に置かれていた牛骨よりもライトによる光の当たり方とその色の展開に反応して描かれています。寒色系の色と緑の配色が効いていて数ある作品の中からとても目立つ作品でした。
こちらの作品は1枚目と同じように光の当たり方に反応していますが、牛骨に焦点を当てて描かれています。牛骨に当たる光の色を丁寧に追うだけでなく、背面のパーテーションに映る影の形と色にも反応し、しっかり丁寧に観察をして描かれただけあってとても説得力のある力強い作品です!基礎科でこれだけものを観察する力がつけば受験に向けて応用も効くことが出来るようになるでしょう!!
これもすごい!!デザイン的な感覚としっかり描写をする感覚を使って構成された作品です。油画科は他科で必要となるあらゆるスキル(平面構成力、描写力、配色選択力、想像力、展開力など)という武器を駆使して一枚の絵を作っていきます。その中で、出題されたモチーフや課題に応じ、自分で数ある武器の中から使用する武器を選択し、絵を仕上げていく必要があります。この作品は一見「何だろう?」と何が描かれているのか分からない状態から時間をかけて鑑賞するにつれ、描かれているものが読み解かれていく面白さがありますね!
基礎科油画コースから秀逸な作品が沢山上がり誇らしい限りです!
続いてはビギナーコースなどの卓上課題から。
それぞれモチーフの質感の差が伝わってきていいですね!特にブロックの乾いた硬質感なんか見事です。
この課題は明らかに重さの違う二つの素材をどう見せるかが大事ですが、
ともすれば淡白になりがちな発泡スチロールの表情をしっかり追えているのがいいですね!
暖かみのあるタッチで全体を描いているので優しげな空気感が伝わってきます。
ギネスビール缶の製図性が少し怪しかったりしますが絵の雰囲気で押し通せていて、こういうのも写真と違う人の手で描く面白さのひとつですね。
玉ねぎと瓶の色まで見えてきそうな丁寧な観察が素晴らしいです!
客観的な見え方と描き込みの集中力のバランスがいいですね。
有機的な柔らかさと繊維が固まってできているきのこならではの硬質感がよくでています。
地面との接点も気が配られているので良い緊張感がでていますね。
というわけで以上預かり作品の紹介でした〜!
来週からは自由制作です、みんな日頃勉強して手に入れた技術なんかも使って、それぞれ制作に励んでいきましょう!
そしてここからは展示案内!
まずは日本画コースの髙橋先生の初個展!めでたい!
髙橋健太 個展 ” SAVE NOW “
2019年11月23日(土)〜11月28日(木) 12:00~19:00(最終日17時まで) 会期中無休
〒102-0075 東京都千代田区三番町7-1朝日三番町プラザ105(大妻通り沿い)
続いては油画コースからイエジ先生参加のこちらの展示!
石橋財団油画奨学プログラム〜海外派遣奨学生展2019
日程|2019年10月30日(水)- 11月7日(木)※土日休・ただし11/4(月祝)開催
時間|10時 – 17時
場所|東京藝大上野校地 絵画棟2階 210・211演習室
興味のわいた人は行ってみよう〜!
2019年10月31日(木)〔基礎科〕