基礎科 油画コース 冬季講習会後期 優秀作品紹介 

こんにちは!油画コースです。冬季講習会後期のデッサン優秀作品を紹介していきます!

課題は「次の言葉を一つ選び、それを手がかりに描きなさい。『地上』『水中』『空中』」
選んだ言葉と石膏を組み合わせて構成する課題です!どんな課題が出ても、観察を疎かにしないことが大切です。

石膏がアヒルの浮き輪で水に浮いているユニークな構成です!石膏の表情と状況がマッチしていて気持ちの良い作品ですね。
発想の面白さに目が行きがちですか、光の表現と色味がうまく、丁寧な描写ができています。その場にないビニールという質感もしっかり描けていて素晴らしいですね。

全体を描かなくても、石膏のひび割れや硬い質感が丁寧に描けているので、非常に説得力のある作品に仕上がりました。水の波紋もよく描けています。しっとりとした炭の質感が絵の持ち味になっていますね。
実際にない状況を描くときは想像ではなく、しっかり調べて資料を集めて観察することが大切ですね。

石膏が満員電車に乗り込んでしまった様です。サラリーマンたちの視線が痛いですね。アイデアだけではなく、色面構成や人々の表情、石膏の表情の対比が巧みで見応えのある作品です。
吊り革や手の入り方から画面の隅々まで気を配れていることがわかります。

 

 

次の課題はモチーフ台に乗った石膏像とワイン瓶とパンの静物です!
複雑な形や人工物の形を正確に捉えると共にモチーフの置かれた環境の雰囲気を自身で演出する力が重要となってきます。

見上げ構図で迫力があってとてもカッコ良いです。
質感や立体感を描写しつつ、色を綺麗に描けていてとても巧みです。
少し間伸びしそうな部分に入るノイズの表現も効いていてクオリティの高い作品です。

淡いフィルターから覗く石膏像が儚げに見えて綺麗な作品です。
背景を最小限の手数で描きつつもしっかりと画面全体のバランスが良く、シンプルな構成ながら上手に描けています。

引きの構図で広い空間を描くことで光の暖かさや空気感をリアルに感じられます。
ドラマチックで詩的な世界観でありながらしっかりとモチーフを描写しており、課題に沿いつつ自身のやりたいことを上手く表現できています。

石膏像の描写と背景の黒い世界がマッチしていて不気味な雰囲気がとても魅力的です。
構図や表現自体はとてもシンプルですがタッチや背景の黒の綺麗さなど、細かい部分の気遣いから作者の技量の高さが見えて良いです。

素朴な絵ですが、静かな色味や構図でモチーフの佇まいや空気感を感じることができてとても良いです。
ただ写真のように描くのでは無く、モチーフとモチーフを取り巻く環境全体を感じられるように描けているところが巧みです。

静かな雰囲気でグレーのグラデーションが綺麗です。
描写の疎密が巧みでとても見易く良く描けています。
構図も全体が見えるように余計な物が少なくストレートで良い作品です。

奥に抜ける空間と明るい中での豊富な色味が魅力的な作品です。
空間の前後を手前の石膏像の白さと奥の石膏像の汚れの対比で上手に構成していて技量を感じます。
その他の細かい描写も丁寧で非常にクオリティが高いです。

 

課題の答え方が様々で面白いですね。先ほども書きましたが、1番大切なのは目の前にあるモチーフをしっかり観察して描くこと。観察する力をつければ、次第に自らの表現が生まれてくると思います。急冷え込みましたが、寒さに負けず、頑張りましょう!!

2023年2月3日(金)〔基礎科

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