基礎科です。
4月から5月の連休明けにかけて実技の基礎となるデッサンに取り組みました。
その期間中に出た生徒の優秀作品をご紹介しましょう!
5日クラスの2日間課題(講評含め計6時間)の卓上デッサン。
「落花生、椎茸、赤いリボン」を任意に机上に構成配置してデッサンをする課題でした。
モチーフそれぞれの固有色や質感などの表情、丁寧な観察を感じる良作です。
またモチーフが机上に落とす影などの表現によって、置かれている状況や関係、空間も表現できています。
次は2時間制作のモチーフ「鬼灯と鉛筆」の卓上デッサンです。
乾いた鬼灯の軽さがよくでていますね、床に落ちる影の表現も丁寧で空間やモチーフがとても見やすいです。
次はビギナーデッサンコースの作品です。
リンゴは簡単な球体になりがちですが肩の起伏の変化など、丁寧な観察がとても良いですね。自然で好感の持てるデッサンです。
ビール瓶に固有色がしっかりのっていてラベルや玉葱との対比などの色幅が画面の魅力につながっています。
あっさりと終わらせてしまうのではなく、さらに踏み込んだことによって出てきた瓶の質感や映り込みなどの現象、玉葱の表情もとても良いですね!次作が楽しみです。
次は静物デッサン(ステンレスビーカー、角材、りんご、ストライプ布)。
油画コース生徒の作品です。
インスタレーションのようなコンセプチュアルな空間設定がとても面白いです。
モチーフを色面やシルエットとして絵に用いるのは簡単なようで難しいことですがうまく画面に構成されています!
モチーフの金属質がよく描けています。やや整理が足りないことがかえって画面をイキイキと見せています。爽やかさを感じます。
独特な場の設定で世界観を作り上げています。木炭もいろいろな使い方を試していて良いですね。
大胆にアップに切り取った構図ですが細部まで金属質が描き込まれた見所満載な絵です。コントラストのある金属質の色味がとても綺麗に描かれています
「気持ち悪さ」に特化しようと頑張った作品です。物によって描き方を変えているところが良いですね。気持ち悪さも結構出ていると思います。
次は土日クラス・日曜クラスの課題「サザエと角ガラス」の卓上デッサンです。s
大胆に余白をとった構図が良いですね!モチーフが大きく入っていると構図が後回しになりがちですが、この絵は上手く色味を淡くするなど工夫して、まとまりが出ています。ガラスの透明感も綺麗に表現されています。
木炭でこんなにも描写ができるなんて驚きの一枚です。手前にあるサザエの柔らかな描写と奥のガラスのはっきりした描写の描き分けができているのでモチーフの間にある空間がしっかりと出てきています。
スピード感ある的確なタッチが魅力の一枚! 影やガラスの明暗などコントラストある色の使い方が綺麗です。サザエとガラスの間に落ちている影も空間が出る表現になってす。
サザエの質感が細かく描き込まれています。貝殻特有の内側のツルッとした質感、虹色に光る様子を丁寧に追っているのも魅力です。
空気感、光がとても綺麗ですね。自然な観察に基づいて描写できているので素直で良いデッサンだと思います。
実直な仕事がとても好印象です。難しいガラスの質感・表情も上手く捉えられていて、床面に落ちる影も綺麗ですね。
貝ならではの質感がよく出ています。ゴツゴツした表情などは実際に触れれそうです!
巻貝の入り口がとても魅力的です!!薄いフチがとそこから中に続く空間が描けています。
貝のゴツゴツした質感とガラスのぬるっとした質感の差がよく出ています!角の折れている様子などもリアルですね。
貝の細かい筋までよく観察できています。接地のあたりも丁寧に追えているので床に説得力があります。光の印象もgood!
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基礎科は今週から専門実技週間に入っています。
まだ将来の志望専攻科が決まっていない人は、デッサンコースに所属していれば希望する各専攻コースの専門実技に参加することができます。
※専門実技とは藝大入試の二次試験にあたる各科専門実技(油画科は静物油彩、日本画科は静物着彩、彫刻は粘土塑造、デザイン科と工芸科は平面構成や立体構成など)
実技経験が全くない人はビギナーデッサンコースからのスタートがお勧めです。
鉛筆の削り方や用具の使い方から丁寧に導入いたします。
ある程度デッサンに慣れてきたら各人のタイミングで専攻コースへステップアップできます。その段階で専攻科が決まっていない人はデッサンコースをとって下さい。デッサンコース生は気になる専攻コースの専門実技に体験参加することができます。いろいろ体験してみて将来の専攻科選択の参考にして下さいね!
高校3年受験生になると科別の受験科夜間部に通うことになりますのでそれまでに専攻科を決めましょう。