基礎科です。
基礎科5日クラスから頭蓋骨石膏💀のグリザイユ描画を紹介します。
グリザイユとは、カラーの絵を完成させるために、まずはカラーの絵を白黒変換した状態(モノクローム)で描き、その後にカラーを足して描いていく絵画手法のことで、元は西洋絵画の古典技法です。語源のグリザイユ(仏:Grisaille, Gris)は灰色(グレー)を意味します。
今回5日クラスの課題では、そのグリザイユの工程の中のモノクロームで描く作業の部分にフォーカスして課題を行いました✏️
普段馴染みのあるデッサンでは、白い紙に黒い描画用具で描いていきますよね。白い紙は、つまり光の高度が100%で一番眩しい状態。そこに鉛筆や木炭で陰影を描き入れ、ある程度画面に暗い色がついてきたら、そこから練りゴムで陰色を拭い再度光を調整・描き入れる、という工程を踏み、絵の中に【白・黒・グレー】を塗り分けて仕上げていくのが一般的です。
それに対して今回のグリザイユ描画課題は、紙が既にグレー(中間色)であるところに、光(白)と陰影(黒)を塗り入れていきます。そうすることで、完成時の色調のイメージをしやすくなったり、“光を描く”という意識を明確に持つトレーニングになります。
絵を描く=影を描く ではない。ということに気が付くのです。
それでは優秀作品を見ていきましょう!!
手前奥がきちんと描かれていて、奥行きが感じられます。紙のグレーと、塗って作ったグレーを使い分けられていて良いですね❗️
骨の乾いた質感が良く表現されていますね!ハッチングも上手に使えています◎GOODです👏
表面の繊細な面の変化まで表現されています。グレー紙を上手く活かした立体感のあるデッサンになっていますね!
側面に暗い色を振ったことで、大きな立体感が出ています。形どりが正確で、斜めから見た視点が感じられます👀❣️
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続いて、こちらは基礎科油画コース。
モチーフは、包帯グルグルラボルト、混合素材の壁、鉄骨。
色も質感も多種多様なモチーフ。木炭と木炭紙の素材を上手く利用して描き分けられるかがポイントになります。
独特な雰囲気が魅力的な静かな表現の作品です。布の質感がとても自然で良いですね。
キッパリとした描写で描き切っています。透ける布や段ボールなどの質感がよく描けていますね。
白と黒のコントラストが綺麗な作品です。石膏の影面のグレーが上手く効いていますね。
白い画面の中に黒がズバッと入って小気味よい画面になっています。台の質感も良いですね。
切り取り方が面白い絵です。画面の上半分を黒い布で下半分を明るい布で構成されており、手前の石膏がしっかりと飛び出して見えます。隙間から見える段ボールの質感も良いですね🫧🍴💖
画面を横切る黒が力強く、石膏の白が際立って見えます。素材の違いを書き表しつつも、一番見せたいところが魅力的に描けています。見せ場のコントラストもコントロール出来ています。🍵🦋⭐️
長い夏季講習会を乗り越えて、木炭の使い方がぐんぐん上達しているのを実感して、このブログを打っている私、油画講師(F)も何か目頭に熱いものが込み上げてきます( ; ; )😿
二学期も一緒に沢山の発見と吸収をしていきましょうね!!🧽✨
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基礎科では、全コースで初めて実技を取り組む方や初心者に向けて丁寧に画材説明含めた導入を行なっています。
興味はあるのに実技未経験で及び腰になってしまっている方、迷っている方、二学期からのご入学でも安心して始められますので、この秋から新たな一歩を踏み出してみませんか?
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2023年10月5日(木)〔基礎科〕