日本画科 2019

堀田胡桃 さん

東京
都立雪谷高校 卒

合格大学:
東京芸術大学 美術学部絵画科日本画専攻
女子美術大学 芸術学部美術学科日本画専攻
東北芸術工科大学 芸術学部美術科日本画コース

「明確に」

わたしのどばたでの一年間は、余計なことに振り回されず絵を描くことだけに集中できた年でした。でもやはり受験ですから、途中絵を描くことが辛くなったりなかなか前に進めずに苦しかったりしたこともあります。ですがその度に励まし合えた友人達や、わたしの絵に対して躓いてしまった問題点を一つ一つ潰して次に進めるよう指導してくれる先生方のおかげで、受験生活の中の最後の年は絵を描くことが楽しい!と思えることがたくさんあったと思います。
苦手なことをカバーできる力を鍛えて、得意なことを伸ばしていく。明確な試験までの道筋をすいどーばた美術学院で捉えることができてやっと合格することができました。ありがとうございました。

福井智恵美 さん

香川県
県立高松工芸高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

私は高校からどばたの通信教育、講習会に通い始めそれから2年間昼間部でお世話になりました。
去年の春落ちてからは、酷く落ち込み6月頃から地元の高校で描き始めたものの筆を持つのが苦しい状態でした。1人落ち込んでいた時に気にかけて連絡をくれ、わざわざ高校に絵を講評するために来て励ましてくれたのがどばたの先生でした。

去年私が落ちた原因として構図や見せ方の部分が大きかったと感じ、今年は自分が何が得意で何ができないのかそれをどう補っていくべきかということをよく考えました。

去年は自分の絵の直すべきところを探すことに必死で先生に言われたダメな所をそれがどういう効果のために言っているのか理解が浅いまま進めていたように思います。今年は自分の現状を冷静に把握して、モチーフをよく観察することを基本に自分の絵とよく向き合おうと決めて半年過ごしました。

綺麗だなと思っているだけではそれが伝わるような絵にするのは難しいのでモチーフの美しさを伝えるための技術や見せ方を徹底的に考えるべきだとは思いますが、見る人がいる、この絵で選ばれる、ということを踏まえた上で自分のやりたいようにやって自分のやり方を探っていけばいいし、困ったらまずひとつ描きたいところを作っていくことが絵の魅力に繋がっていくと思います。
私は愛情を込めて描くということがわからず焦っていた時期がありましたがもしそれができなかったとしても受かり方は人それぞれなのでこうならなきゃと思いつめ過ぎなくてもいいのかなと思います。

浪人中、自分でいいと思えるような絵がかけたことはほとんどなく持っていくべき絵のイメージが固まってきたのは入試直前の残り1枚くらいの時で本当にギリギリでしたが先生方のアドバイスのおかげで合格することができました。
試験の作品もまだ実力不足を感じる出来ではありましたが、11、12時間でかける絵としてはできる限りのことが出来たと思います。
浪人中苦しい日々が続き、入直では周りと比べて落ち込むこともあると思いますが気持ちの持ち方で絵は変わるものだと思うので、自分がこれまで積み上げてきたものもきっとあると信じて目の前のものを絶対に表現しきる描ききってやるという気概を持つことが大事ではないでしょうか。
最後になりましたがいつも励ましてくれた先輩先生方、本当にありがとうございました。私の受験に関わり助けてくださった全ての方々に感謝致します。

木村遥香 さん

京都
私立京都女子高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻
多摩美術大学 日本画学科
東北芸術工科大学 美術科日本画コース

「中庸」

いつか合格ーーー。そのいつかはこのまま来ないのではと何度不安になった数年間だっただろう。
努力とはイコール苦しむことだと勘違いしていた私は、身体面、精神面で進んで自分を追い詰めていた。そうすれば自分には向上心があると思えたし、頑張っているような気になれた。体調が悪くても絵を描いて、よく描けても一切褒めない日々。頑張っている気にはなれたが、自分の絵に、ひいては自分自身に全く自信がもてずに試験が近づくにつれ不安が募っていった。その結果その年はモチーフを見た瞬間にパニック、ひどい絵を描いて二次で落ちた。

絵は結局個人競技で、誰も助けてくれない。そんな状況で、自分自身を信頼できていないまま勝負に挑むのはあまりに過酷である。
高慢にも謙虚にもならずに、ただ現状をありのままはっきりと理解する。そこで身につく自信は確実性を持って自分を助けてくれるだろう。
目に見える形で結果が出ないこともあるだろうが、はっきりとした自信さえあればきっと折れずに進んでいけると思う。

杉本岳久 さん

東京
私立獨協高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

「シンプル」

あっという間に二浪を迎え頑張れば頑張るほど力みが前に出てしまいコンクールでは下から数えた方が早いくらいの順位に停滞していました。
そんな中でもくよくよせずに淡々と続けていこうとする中で、「シンプルな考え方」をしようと思うになりました。
描けない時には描けないと受け入れて調子のいい時には何がそうさせているのかを考える、それ以上のことは考えないで受験絵画を自分のコンディションと向き合うための道具として適度な距離感をもって向き合う事にこだわりました。
本番の絵も難しいことは考えずに自分の気持ちがいい制作をこころざしました。
追い込まれた時、上手くいかない時こそリラックスして、気持ちも技術的な考え方もシンプルに捉えてみてもいいのではないでしょうか。

笠井七星 さん

東京
都立総合芸術高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

現役時期と一浪の夏終わり辺りまではとにかく描き終わらせるって思いで描いてました。ここを注意しようとかの頭の使うことはほぼゼロ状態。秋辺りからは自分はどこが苦手なのか、何をもっと上達させないといけないのかを先生に放課後に個別講評してもらって目指す絵を少しずつ明確にしていきました。
私の場合着彩の構図、デッサンの変化がボロボロだったので先生に質問をしたり、参作室で参作の模写をしたり、西洋画の構図の本とかも読みました。
あと、先生の言葉を重視しがちだったんですが、ある時先生に「そんなきっちり受け止めなくていい。ぼんやり頭の片隅に置くくらいで大丈夫」と言われ、今まで複数の先生から色んな事を言われ混乱して結局何も掴めないていう事が多かったのが、自分の理想像に近づけるアドバイスを取捨選択するとこが出来るようになりました。

浪人が決まった時は、他の人に置いてかれ足踏みをしてる焦燥感がありましたが、この1年があったから自分の得意不得意を確認できたし、基礎力を上げることができました。今では無駄な時間は無いんだなと思えます。
最後に理解の遅い私を合格まで導いてくださった先生方、浪人を許して最後まで支えてくれた両親、キツイ時期でも楽しい時間を作ってくれた友達、本当にありがとうございました。