映像科 2019

三井悠人さん

茨城
県立取手松陽高等学校 現役

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科

「考え方の為の一年」

私は元々茨城県の美術科のある高校に通っており、そこでは主に絵画を専攻していました。しかし絵画ではなく何か物語的な作品を作りたいという気持ちがあり、その手段として映像を選ぶといった形ですいどーばたの映像科に通うことになりました。
なので当初は大学のことなど何も考えていませんでした。
そんな私を待っていたのは想像していた映像科の姿とはかけ離れたものでした。というのも映像を作ることをたくさん繰り返すんだろうくらいに思っていたのですが、授業のほとんどは感覚テスト、小論文といった机上の課題ばかりだったからです。果たして映像のことを学べるのだろうかという一抹の不安がよぎりました。ですが実際に課題に向き合い、自分のアイデアを振り絞ることを繰り返すうちに、次第にこの課題は映像を作るための思考回路を育む訓練でもあるのだと気づきました。映像には時間と空間が不可欠です。何があるのか、何をするのか。何を見せたくて何を見せたくないのかといったことを意識しなければならないのですが、感覚テストを通してそのような空間と時間を想像する行為をしてみると、その抽象度の高さ、具体性のなさををまじまじと感じました。その足りなさを講師の方々が指摘したり、提案によって補ってくれることで、時間と空間を作るために必要な要素を次第に肌感覚で理解していきました。
さらに映像実習なるものがやってきました。
これは当初想像していたカメラを持ち、編集を行って作品を作る課題で、5人ほどのまとまりのグループ制作で行いました。絵画専攻だったこともあり、映像を作るならアニメーションかなぁと考えていたのですが、映像実習を通して実写も面白いと感じ、またそんな中でその二つの間にある隔たりを意識するようになりました。
課題達を通して映像はもっと可能性がたくさんあって、自由なことができる。そんなことを考えた時、自分に合っているのは武蔵野美術大学の映像学科だと思いました。志望校を決めてからはやらねばならないことがはっきりとしました。
それから夏、秋、冬と映像のことを考え、行動することを繰り返した日々は私の多くない財産の一つです。
私はここに通って良かったと心の底から考えています。自分のアイデアを吟味してくれる人がいて、さらに切磋琢磨できる私のような大学を目指す人達がいるのは、少々怠け癖のある私にとってはモチベーションを保つこの上ない刺激になっていました。また先生や同級生は面白い映画や展覧会をよく教えてくれました。私は作品とアイデアは料理と材料の関係性に似ていると思うのですが、材料になるアイデアは周りのおかげで自然と豊富になっていったのでつくる作品の質も上がり、合格につながったのだと思います。
もし今すいどーばたに通おうとしている方がこれを読んでいるならば、是非とも体験入学をしてみてください。私が感じたことは数日では得れないものかもしれないですが、雰囲気はつかめるのではないかと思います。

和田歩弓さん

東京
都立小平南高等学校 卒

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科

私がすいどーばた美術学院に通い始めたのは、浪人が決定した年の4月でした。入ってまず驚いたのは以前まで通っていた塾とは違い、圧倒的に映像実習の授業が多いということでした。それは直接的に感覚テストや小論文とは関わりないものかもしれません。しかしそこで教えていただいたことは、感覚テストや今後の作品制作の基礎基本となっていくものでした。それを踏まえて映像を見ていくと、この作品の「何処」が良かったのか、「何」を好きだと思ったのかが、より明確に自分自身にインプットされていったのです。

ただそれらをどうアウトプットさせていくかが、私自身の課題でした。現役のときからとにかく文を書くのが下手くそで、どうしたら自分の表現したい事を伝えられるかいつも悩んでいました。ですが先生方からアドバイスを頂いて、一度自分の好きに表現してみようと思ったのです。私の中でなんとなくこれはやってはいけないと制限をかけていた節があり、そのせいで心から楽しんで作品を作れずにいました。ですが一度それを取り払えば、本当に楽しんで作品を作ることができました。どのような作品でも先生方は受け止めてくださいます。そして真摯にアドバイスをしてくださいます。

私自身がすいどーばた美術学院に通って教わったことは、映像の基礎基本をインプットし、表現したいものをそれらを用いてアウトプットさせていく方法でした。これらは武蔵野美術大学に行っても生きてくるものであり、入試だけの話で終わらないものです。もし去年の何もわかっていなかった自分が受かっていたなら、今頃大学の授業についていけていなかっただろうと思います。本当にすいどーばた美術学院に通って良かったと心の底から思いました。

藤井悠人さん

埼玉
私立江戸川学園取手高等学校 卒

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科

どばたの映像は先生方がかっこいいです。

授業内で講師としてではなく、
アーティストとしての先生方を垣間見ると、心の底がうずうずとします。
周りを見渡すと真剣に各々の表現と向き合う仲間達がいて、
美術を学ぼうと決心して良かったなとしみじみ思ってしまうのです。

どばたでは受験に受かるためのことに留まらず、
その後一人の表現者として活動するために必要なことをも学ぶことが出来ます。
入塾を迷っている方は是非。
自分の可能性を最大限に引き出せるチャンスかもしれません。

小澤美咲さん

埼玉
私立山村学園高等学校 現役

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科
東京造形大学デザイン学部アニメーション専攻

「信頼と自信」

私がどばたに通い始めたのは高校三年生の四月からでした。
中学生の頃から漠然とアニメーションに携わる仕事がしたいと考えていた私は、
高校の美術の先生にどばたを強く勧められたことで映像科に入りました。

最初は知識も殆ど無い、デッサンも学校の授業で軽く触れた程度、
小論文も書いたことがなかった状態で大丈夫かと不安になりましたが、
基礎から固めていく授業内容や先生方の丁寧な指導もありその不安は早い段階で払拭されました。

また講評の際、先生方は作品に対し的確なアドバイスをして下さいました。
時に落ち込むこともありましたが改善点のみでなく解決策や長所を教えて下さり、
次に繋げていこうという意欲が強く芽生えていきました。

こうして課題をこなしていくうちに自分でも良い作品が作れるのだと自信がつき、
先生方への信頼も厚いものになっていきました。

しかし残り二ヶ月となり周りがどんどん伸びていく中、
入試を意識した課題についていけなくなった時期がありました。
どうやって作品を作っていたのか分からなくなって自信を無くし、
本当は映像に向いていなかったのではないかと逃げ出しそうになったりもしました。

しかし親身になって相談に乗って下さり、
一緒になって真剣に考えてくださった先生方のお陰で、
もう一度向き合おうと気持ちを決めることが出来ました。

そこから今まで以上に積極的に先生方に質問したり、
帰り道に友人達に相談してアドバイスを貰うなどして
自分の中でどんな映像を作りたいのかを再度自問自答し形作っていきました。

その結果徐々に納得のいく作品が作れるようになり、それが私の自信へと直結していきました。

どばたに入って受験対策は勿論のこと、
大学に入ってからの事だけだなく
映像クリエイターとしての考え方や基礎力を身につけることが出来ました。

そしてここまで挫けずに続けられたのは
信頼出来る先生方や共に辛い受験を乗り越えてきた友人達あっての事です。
この一年間で得られた沢山の学びや経験はこの先でも必ず役立つものだと思っています。

皆川明日花さん

埼玉
県立春日部女子高等学校 現役

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科
日本大学芸術学部映画学科映像表現・理論コース

「どばたでの学び」

私がどばたに入ったのは高校三年生の二学期からでした。
感テや小論の書き方もよくわからず、
不安でいっぱいのまま課題に取り組んでいた私に、先生方は丁寧にご指導下さいました。

どばたの課題は入試を意識したものに加え、入試よりも回答が難しいものもあります。
その一つ一つにしっかりと取り組んでいくと、
いつのまにか課題の意図を汲み取る力や課題へ柔軟に対応する力がつき、
入試の際には出された課題をやりやすいと思えるまでになっていました。

遅れた実技対策であったため、初めは浪人するだろうと思っていた受験ですが、
先生方のご指導や仲間達からのアドバイスのお陰で合格することができました。

どばた無しにはこの合格はなかったと思います。

また、先生方に相談したり、課題と向き合っていくうちに
だんだんと自分の撮りたい映像がどういうものなのか明確にすることができました。

どばたは単に受験の対策だけではなく、
これからの作品制作においても良い土台を作ってくれる場所だと思います。

砂田紗彩さん

千葉
県立千葉女子高等学校 卒

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科
武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科
武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科

私は高校二年生から、地元の予備校に通っていました。
映像科には私のみで、参考にできる作品も少なく、
比較することが出来なかったために不安が大きかったです。

武蔵野美術大学のオープンキャンパスに行くと、
教授が講評してくださる機会があると聞き、
3年の冬季講習からすいどーばたに通うことにしました。

そこで初めて、入試で求められていることを教えて頂き
それまでやってきたこととの差に愕然としたことをはっきりと覚えています。

結果として1年目はデッサンの実力不足だったため浪人が決まり、
当初は精神的にも落ち込み、前年度のことを引きずっていました。

しかし先生方が親身になって、
それぞれの持つ視点から指摘やアドバイスをしてくださったおかげで、
自分は思考をしているつもりになっただけで思考をしていないのだと気付くことが出来ました。

今年は小論文での受験だったため、尚更思考する時間が長かったです。
対象を観察して論じる際に、何も見つけれずに何も書けないというときもありましたが、
じっくりと時間をかけて1つのものを見続ける練習をしたことで
充実した思考する脳の下地を作れたと思います。

また、どばたでは受験勉強に留まらず様々な作品に触れる時間と、
作る時間を得られたこともとても良い機会だったと思います。

特に5月にあった写真実習では、
触れてこなかったカメラを持ち歩き撮影をして、
2000枚以上印刷した中から何枚かを選び、自ら製本をしました。

この時撮ったものを見た先生が
「こういうものを自分では撮ろうと思わないけど纏めたら面白い」と言ってくださったとき、
無意識に私は
送水口などの道端の金属に興味を持っていたことに気付けたということがありました。

作品を作り続けていくためにも必要な基礎を身につけることができ、
自分の好きなものも少しづつ見つけることが出来た貴重な1年を活かして、
今後の制作をしていけたらと思っています。

堀雅歩さん

埼玉
私立中央国際高等学校 現役

合格大学:
武蔵野美術大学造形構想学部映像学科


「受験においての一番の壁は、、、」

私がすいどーばたにはじめて来たのは中学三年生の頃でした。

特に大学にいきたいとかそういう思いはなくて、
ただ絵が上手くなりたいそれだけの理由で、
最初は基礎科の日本画でデッサンや着彩を学んでいました。

すいどーばたの基礎科は色々な人がいて、
ただ絵の上手いというだけでなく魅力的な感性を持った人たちがたくさんで、
私自身もそういった環境に身を置く事で
自分の中に新しい物の見方ややりたい事が生まれていきました。

しかし私はデッサンよりも絵を描きたいという気持ちが強かったためか
日本画らしからぬ、真俯瞰やあおりなどおかしな構図ばかり描いてて、
先生達にも「おまえは日本画以外をやった方がいいんじゃないか」勧められていました。

私自身も特に日本画家になりたいという意志もなかったため、
高校三年生になると同時に先生に勧められた映像科へ転科しました。

映像科は私の気質に合っていたようで、
出された課題も楽しくこなす事ができました。
何より、漫画とかアニメが好きという事もそのまま直接課題や作品に生かす事ができるというのは
これまでやってきた分野ではなかった事なので新鮮でした。

実際に映像を撮る機会もたくさんあって、
その時の自分のやりたい事を百パーセントぶつけられる楽しい時間でした。

そして今、
私はすいどーばたのムービーフェスティバルに出品するためのアニメを作ったの事をきっかけに、
アニメーション制作をしています。
アニメ作りには映像的演出力、デッサン力、脚本、様々な要素を作り手に求めます。
すいどーばたという場所は、そういった様々な要素を私に拾わせてくれました。

正直な話、私は最後まで受験そのものに対して実感を抱けなかったので、
受験のために勉強を頑張れとか
課題にはこういう心意気で取り組めというような言葉は持ち合わせていないです。

でも、すいどーばたという場所でとことんまで創作行為に向き合ったこの時間は
確かに私という人間から私という何者かをすくいあげてくれたと思います。

最後に、受験で最も強い障害である「鬱状態」ついての対策です。
これが一番大事です。
映像科は数ある分野の中でも最も自分自身と向き合う事が迫られます、
そのため受験期のストレスとあいまって心を病む可能性が高いです。
私もヤバかったです、今も引きずってます。

なので、

①毎日外に出て他人と話す事。
②画塾の時間以外は思考回路を休ませる事(歌ったりするといいです
③過去や未来についての思考を断つ事

これらを徹底しましょう
鬱は思考回路の暴走状態です。
しっかりと鬱に対策をたてないと世界の真理とか死後の世界と老後の事とか
ストレスとあいまって余計な鬱々とした事に思考回路が割かれて
作品を作るリソースが無くなるので対策は必須です。

ただ、一度鬱な思考になってしまったらもうしょうがないので
最後までその思考について悩み抜いて向き合いましょう、
それで作った作品は割と高評価もらえますよ。

私たちにとって最も重要なのは第一志望の大学に受かる事でなく、
作品を死ぬまで作り続ける事です。そのために心の健康には気を使いましょう。