基礎科 講師レクチャー2019がありました!

こんにちは!基礎科です。

今日は毎年恒例となっている講師レクチャーを開催しました。

今年は油画コースの島田萌、工芸コースの小林正樹、日本画コースの松橋孝と3人のスタッフにレクチャーを行なってもらいました。

どんな趣旨のものなのかは以前のお知らせブログを参考にどうぞ。

普段は先生と生徒ですけど今日は作家として、一人一人見聞きしてくれるみんなとのコミュニケーションになります。

まずは油画コースの島田先生から!

島田先生は今年大学を出たばかりの作家で、「SNSやデジタルツールに馴染み深い自分にしかできない新しい表現方法を模索していきたい」と話がありましたが

現代的なある種の歪な画像加工をベースとした今日的な景色を絵画表現として主に制作しているそうです。

非常に技術がある作品ですが、それだけで終わらない部分に島田先生の視点があるんですね。

また、作家活動と別の仕事として映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016)『先生!、、、好きになってもいいですか?』(2017)『坂道のアポロン』(2018)(3作共に三木孝浩監督作品)などに登場する絵画などの制作も行なっていて、

名だたる俳優さんたちが劇中で描いた設定の絵を制作していました!あとCMで関わった制作とか(みんな大好きハーゲンダッツ!!!)。

こうやって映画界やコマーシャル界との仕事ができたりするっていうのもあるんだな〜って思わされましたね。

こういう展示をしたよとか仕事をしたよとか以外にも、いつ生まれて小学校はこうでこの時はあれがしたくて、

けど絵の方がこういう理由で自分に向いてるから美大へ決めて〜とか、生い立ちをざっと話してもくれたので親近感のある時間でもありました◎

続いては工芸コースの小林先生。

本邦初公開の初めて描いたデッサンなどを見せてもらいながら(すごい上手でジェ、ジェラシーが・・・)、美大へ進み今に至る作品制作についての話を聞かせてくれました。

また工芸出身でそれらの技法を使っていた初期の制作、そこからそれらの技術をベースとしながら現在は現代アートやサイトスペシフィックアート等、小林先生の立ち位置となっている軸になる芸術様式、ジャンルの説明してもらいながらどうやってコンセプチャルな作品が出来上がるのか、を丁寧にレクチャーしてくれました。

また、以前開催した東京藝大の暮らしレクチャーでも紹介があった古美術研究旅行の話なんかも通して、仏教美術、像の見方などの話もしてくれました。

インドネシアなどいろんな国に小林先生が足を運んで実感したエピソードたちだったので、いわゆる授業的な話とは密度が違いましたね。

色々な作品を見るときに自分の視点が広がりそうな話でした!

最後は日本画コースから松橋先生。

小さい頃から図工の授業が大好きだった松橋先生、美術の先生との出会いから天平時代の仏像や葛飾北斎らの版画作品など日本の美術に興味をもったそうで、

そこから大学生活を経て、今に至る作品制作についての話をしてくれました。

大学時代は所謂具象絵画として日本画を制作していたようですが徐々に抽象絵画へ移行していき(音楽でいうと形(具象)は歌詞、歌詞のない音楽、ジャズ、クラシックのような想像力を刺激する表現としての抽象に関心が、という話が分かりやすかったですね)、大学院の後半から素材として麻布を使い始めて、素材感、材質感の強い制作を行なっていきます。パネルから解放された作品かつ、徐々に半立体作品などの制作も経て、今は平面作品を制作しているそうです。

作品をつく上での心得として作品をたくさん作ることが大事、という話でこの間引退発表したイチロー選手の話なんかも出てきましたね。3割打者なら100枚作品制作をすると30枚は良い作品が作れるだろうってエピソードでした。

ロバート・マザウェルやアルゼンム・キーファーなど、影響を受けた作家なども紹介してもらいながら、日本画という立ち位置から松橋先生も小林先生と同じくインスタレーション表現など、探求してきたさまざなな表現に関しての話を聞くことができました!

といった感じで最後に質問コーナーも〜といきたかったけど時間が来たので今日は質問用紙を回収して、後日基礎科建物内に回答を張り出します!

て感じで今日は終了!

様々な意味合いでみんなの参考になってくれたらいいなーと思います◎

普段我々はすいどーばた受験実技対策のスタッフとして存在しているので、自分からこういった話をすることは無いと思いますがこれら内容の質問もされたら喜んで答えます!

基礎科スタッフ一覧も基礎科内でいつでも見ることができるので、それを見たりしながら気になったことがあったら、気軽に聞いてみてねー!

2019年10月11日(金)〔基礎科