日本画科 2017

川口 麻里亜 さん

大阪
府立今宮高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

「難攻不落の城」

自然な絵。
素直に描けば自ずと辿り着く場所。
正確かそれに限りなく近い形、自然な光、質、小人がくぐったり登ったりできそうな臨場感、手を伸ばしても届かない奥へ広がる空間…。

目が肥えるにつれて、自然な絵までの道のりに幾つもの砦が見えてくる。肝心な本丸は二浪の時点でも見失い、細かい砦に惑わされ必死になっていた。

半年休戦し三浪。
修築された砦を落とそうと攻防を繰り返した。
ストイックに完璧な絵を求めすぎると、前進する一方で心が欠ける。そういう時は初心に帰り、遊び心を思い出して楽しさを大事にした。
迎えた本番も普段と同じように鉛筆を削り、肩をゴリゴリ鳴らし(肩こり)、ほどよい遊び心で真っ直ぐにモチーフと画面に向き合った。
自然と、自然に…。
まわりが皆上手く魅力的に見えて、不安になるのは皆同じ。だからこそ、気兼ねなく自分自身とたたかえばいい。

長期戦であったにも関わらず、温かく見守り支えてくれた両親、家族へ、本当にありがとう。先生方、友達へ、本当にありがとうございました。

そして、最期に立ち会えなかった相棒と、叶わなかった同志へ、修業に一所懸命に、修行に一生懸命にと心に誓います。ありがとう。

木村 洋佑 さん

千葉
県立幕張総合高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

3年間浪人しました。

2浪まで焦りと不安に追われて必死でした。
最後にしようと決めた3浪の春、環境を変えたくてすいどーばたに来ました。

先生の指導はいつでもシンプルで、「とにかくよく描く」というものでした。
最初は戸惑いましたが、少しづつ「シンプルで良いんだ」と、ラクに考えられるようになりました。
肩の力が抜けて、モチーフと絵と真剣に向き合うという事が出来るようになっていきました。

浪人生活は決して楽しいばかりじゃないし、繰り返しの日々に辟易する事もあるとも思います。でも、その繰り返しとどれだけ向き合えるか、楽しめるかが大切だと思います。

あと4年間、絵ともっともっと真剣に向き合えたらと思います。
励まし導いてくださった色んな方に感謝です。本当にありがとうございました。

松浦 沙弥 さん

香川
県立高松工芸高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

「愛情を持って」

  1浪目まではただ自分の絵を上手く見せようとすることに執着していたように思います。
こうすればそれなりに見えるだろうと描写で絵を引っ張り過ぎ、中々上手くいかず、周りと比べては落ち込むばかりでその結果絵を描く楽しさを忘れていたように感じました。

大切なのはモチーフに対して素直な愛情を持つこと、楽しむこと!
そうすれば自然とモチーフへの向き合い方、どう表現すべきかが見えてくる…
それに気付くことができた2浪目本番では、出題量が少し多めに感じバタつきもしたが、それでもモチーフの良さが見る人に伝わるよう拘りを持って楽しみながら落ち着いて試験に取り組むことができました。
すいどーばたで培った自分の経験と努力のお陰で最後まで諦めずに描ききることができたように思います。

苦しい時にも広い心で支えてくださった先生方、切磋琢磨しながら一緒に頑張ってきた友人達、一番迷惑を掛けてそれでもずっと応援してくれた家族、感謝してもしきれません。
2年間、素敵な環境で浪人生活を過ごすことができてとても幸せでした。
ありがとうございました。

可児 貴子 さん

東京
私立光塩女子学院高等科 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

「受験にとらわれない」

  美大受験を考えて予備校に通い始めたのは中3の時でした。
高校は普通科だったので、昼は勉強をして夜は予備校に通うという生活の繰り返し。自分が何を表現したいかも特に考えることもなく、ただ目の前の課題をこなして先生に言われたことを直し、基礎的なことが狂わないことが上手くなることだと思っていました。
そしてむかえた現役の2次試験、予想外の構成課題に私はまったく太刀打ち出来ませんでした。自分がなにを描きたいのかわかっておらず、今まで作業しかしてこなかったことに当日初めて気付いたのです。

すいどーばたで過ごした1年は、私にたくさんのことを気づかせてくれました。受験どうこう以前に、自分が何に魅力を感じるのか、絵を通して何を表現したいのか、表現するためにはどうすればいいのか。視野を広げて考えてみたら、受験絵画においても自分のこだわりやモチーフの魅力を表現したいと思い、絵が生き生きとしてきました。自分の判断に自信が持てるようにもなりました。大学に入る前に、自分なりに絵を描くという感覚を再確認できて本当によかったです。
今まで支えてくださった先生方、家族、友達には感謝してもしきれません。浪人生活をすいどーばたで過ごせたことを心から嬉しく思います。

高橋健太 さん

愛知
県立旭丘高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

「自信と不安」

 「現役で行くから!」そう豪語してから早数年。
二浪したのは本意ではなかったが、終わった今、本当に充実した二年間だったと思う。

浪人が始まった頃、周りの絵がとても魅力的に見えた。
ノウハウがない僕はただひたすらやるべきことをやり、努力したつもりになっていた。
気付いた時には〝やり方〟と化した僕の絵には魅力が見えず、自信がなくなり不安と焦りだけが募った。その焦りが試験本番で大失敗を引き起こし、一次落ち。

二浪目はとにかく落ち着いてやれることをやろうと思い、常にリラックスしながら絵に向かった。それでも順風満帆とは行かなかったが、視野が狭くなっていた一浪目よりも効率良く絵について考えることができた。
試験前には自分の感覚を画面に反映できるようになり、本当の意味での自信がついた状態は落ち着いて試験を受けるのには充分だった。

努力の仕方は人それぞれで一概には言えないが、少なくとも不安と焦りだけでは良いものは生まれない。隣の芝生は青く見えるが、自分のできることと目の前のモチーフを観察する他ないのでは、と思う。

最後に、スタートラインまで足踏みしていた僕を応援してくださった方々、本当にありがとうございました。精進します。

芳野春恵 さん

神奈川
県立霧が丘高等学校 卒

合格大学:
東京芸術大学 絵画科日本画専攻

「感動を伝える」

 4浪目の合格発表の日、自分の数字が無いとわかった時「もう絵を描く事を辞めてしまおう」と思い、泣きながら両親に謝罪しました。

小さい頃からの夢だった東京芸大への進学を諦めるのはとても辛い選択でしたが、その時の自分には最良の選択だと考え、美術とは関係の無いバイトに明け暮れる日々を過ごしました。
それでも、自分が本当にやりたい事を諦める事は出来ず、両親や友人達の支えもあってまたすいどーばたで再挑戦する事を決めました。
それからの半年はとても短い期間でしたが、私の長い浪人生活の中で一番絵を描くのが楽しいと思えた期間でした。

今までは技術が足りないと自分の実力の無さを嘆くばかりでしたが、そうではなく目の前のモチーフを自分がどう感じたかを素直に伝える、一番シンプルで大切な事を5浪目でやっと知ることができました。
今年の一次も二次も、モチーフを見た時の強い感動を信じ、最後まで伝えきることに専念して描けた事が一番嬉しかったです。

最後に、長い間自分を信じ続けてくれた両親、家族、側に居続けてくれた先輩や友人、そして私の絵を信じて指導してくださった先生方、本当にありがとうございました。