東京藝大工芸科工房見学

こんにちは、基礎科工芸コースです。

先日26日は東京藝術大学入試説明会でした。
工芸科は入試説明会だけでなく学生の作品展示や、工房見学ツアーも開催されていました。
やはり工芸科の魅力は作品実物、そして芸大の中で最も設備が充実し恵まれている工房です。

美術学部工芸科には、鍛金、彫金、鋳金、染織、漆芸、陶芸の6専攻があります。
2年生の前半までは希望の3専攻を選択し体験した後、後半からは専攻を決定し各専攻に分かれます。

我々も工房探訪してきました!
その様子を少しだけご紹介しましょう。

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上の写真は鍛金の工房です。
鉄を炉で赤めて金鎚で打って(鍛造)制作したりできます。鍛冶屋さんのようですね。
金床やガス炉、重油炉、鍛造機があります。

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木の床のこの場所は鉄以外の銅や真鍮等を成形するところです。
木台と当て金がありますね。
この当て金に材料の金属板などを当てて金鎚で打って絞り加工や成形をします。

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成形したい形の種類だけ当て金も必要になるので、沢山の当て金があります。

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彫金の工房の片隅には金属板を丸めることのできる3本ローラーや
薄くすることのできる金属圧延ローラー。
その間に水槽があるのが、可笑しいですね!

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作品制作では様々な板厚の金属材料が必要になります。
写真の機械の圧延ローラーで必要な板厚まで延ばすことができます。

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こちらは、鋳金専攻の工房。
鋳金は、作品の型を作りそこに溶解した金属を流し込んで(鋳込んで)制作します。
鋳込みに向いている配合の合金金属(ブロンズ等)を用いるので、
仕上げの色や味わい、肌あいも鍛金や彫金作品と異なってきます。

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鋳金の土間。ここは「吹き」(溶解した金属を型に流し込む作業)をする場所です。
ここの土は鋳型としても使うことができます。
ちょうど、学生さんたちが真土型の作業をしているところでした。
奥の排気ダクトの辺りは金属を溶解する炉があるところですね。

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こちらは場所が変わって5階にある漆芸専攻の工房。
スタッフの方が、漆の工程見本手板を見せて下さいました。
漆は、たくさんの工程を経て完成に至るのですね。

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学生の工房にもお邪魔しました。
当学院の受験科指導スタッフで何時もデモストをお願いしているWさん。
卵殻蒔絵の作業中です。漂白したうずらの卵殻を使うそうです。

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漆の塗り部屋。
静寂な空気です。。

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漆芸専攻は5階。なんとウッドデッキがあります。
そこからの景色も気持ちいい!

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さて、4階の染織専攻にやってきました。
染織専攻は大変人気が高いそうです。
写真は染めの様子、
長い布を張木と伸子で吊って空中で作業をしています。

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最後は一階の陶芸専攻へ。
陶芸専攻は一人一台、電動ロクロが与えられます。
ロクロ制作をみっちりやるそうです。
取手校地には登り窯もありますよ。

同じ科でも専攻によって道具や雰囲気も全く異なりますね。

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2016年7月1日(金)〔基礎科 , デザイン・工芸科